2008年09月06日

この夏、苦労する運送手配

こんなニュースが出た。

東日本フェリーは、2008年9月4日、北海道と本州を結ぶ3航路について、燃料費の高騰や利用客の伸び悩みなどから、2008年11月末で撤退する方針を青森県など関係自治体に伝えた、とのこと。
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このフェリー、去年11月に北海道から博多まで車で帰って来る時に乗ったフェリーだ。

うちの会社でも野菜の輸送に関してはフェリーも使ってる。というか、今の季節、20tトレーラーで北海道から本州や九州へ向けて野菜を運んでいるだが、このトレーラーはフェリーに載って関東、中京、関西、九州の港までいくのだ。


一般的にトレーラー輸送という時は、[シャーシ]と言われる後ろの箱の部分とそれを引っ張る[ヘッド]といわれる運転する部分に分かれる。

例えば、北海道の苫小牧から[ヘッド+シャーシ]でうちの産地である北海道清里町へ行き野菜を積んで苫小牧の港まで戻って来て、[シャーシ]だけを切り離してフェリーに載せる。

その[シャーシ]が京都の舞鶴港に着く頃に、関西の運送業者が[ヘッド]だけでこの[シャーシ]を引取に行く。(これをドレッジ業務という)

引き取ったドレッジ業者が、野菜を関西地区の納品先へ降ろす。降ろした後は、[シャーシ]を港かまたは次に積み込む荷物があればそこへ渡す。ということを繰り返している。

つまり、例えば北海道から関西の納品先までトレーラー輸送する場合には、引き取る会社とフェリー会社とドレッジする会社と3社が絡むことになる。


最近の原油高によるコストアップにより、フェリー代金が上昇している(燃油サーチャージも含む)が、このニュースはそれでも追いつかないことを現しているのだろう。

まだ問題なのは、フェリー会社よりも運送会社かもしれない。競合会社が限られているフェリー業界は燃油サーチャージによっていくらかの収入アップができただろうが、競争力が弱い中小企業が多い運送業界では取引先(うちみたいな会社)にそう簡単に運賃アップを了承させるわけにはいかない。というのも、取引先もそのアップ分を商品単価に上乗せできるような販売状況ではないからである。


そういう背景もあって、運送業者が廃業や倒産に追い込まれているケースがあるようだ。トレーラーの[シャーシ]を引き取りに行くドレッジ業者の数も激減している。

ドレッジ業者の激減というのは、うちみたいな流通業者にとっては大変苦労することになる。こうなると淘汰されて残った運送業者が強くなるのだ。

運送会社は、コストアップでただでさえ儲からないからこそ、時間が短くて作業が簡単で距離を走らないでよい仕事、つまり楽な仕事ばかりを選んでくるのだ。いくら不景気で仕事が少ないとはいえ、運ぶ会社が不足すればどうしても運ぶ方が強くなる。

運賃アップが難しいのなら楽な仕事を選別受注しようというのだ。まあ当たり前といえば当たり前のことだが、運んでもらううちみたいな会社にとってはとても苦労することになる。

3ヶ所降ろしはしないとか、遠距離配送はしないとか、工場配達はしないとか、2日仕事はしないとか・・・・、とにかく、近場で夜中に2ヶ所降ろしたら終わる仕事しかしないという流れがでてきている。

青果市場ばかりへ販売しているのであれば、夜中配送で大丈夫なんだが、漬物工場やカット野菜工場への契約販売商品の配送になると、どうしても昼間に工場などに納品することが多くなる。そういうお客さんへはトレーラーは使えないということである。

そうなると活躍するはずなのが、JRを利用したのコンテナ輸送なんだが、これも苦労している。北海道から本州へは商品は動くんだが、本州から北海道への商品の動きが悪いために北海道から商品を出荷するためのコンテナが不足している。
なるべくならJRは空(から)では北海道へコンテナを動かしたくないという考え方があるからだ。これはトレーラーのシャーシを空でフェリーに載せて北海道へ返したくないのも同じである。


原油高、不景気はいろんなところに影響を与える。
今年は北海道や信州からの輸送手配も担当しているんだが、毎日どきどきの連続である。商品はある、お客さんへは納品しなきゃいけない、しかし、トラックやトレーラーやコンテナの手配がこんな感じだから。

vegenews at 17:20│Comments(6)TrackBack(0)この記事をクリップ!

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この記事へのコメント

1. Posted by チロママ   2008年09月06日 21:02
ママの北海道から本州・九州の輸送コストは大きな課題・問題でしょう。
でも、まずは、本州のコンテナが北海道に入ってないということなんですね。なるほど〜。
そのバランスなんですね。まさに貿易ですね(笑)
単なるカーシェアのようなわけには行かないわけですね。
今日、うちの大将は清里に近い小清水です。遠いですものね。
2. Posted by 管理人(万太郎)   2008年09月07日 00:05
そうなんです。
経済は生き物、どっかバランスが崩れると
どこまでも感染しますね。

大将は小清水ですか。
うちの寮は小清水町止別ですよ。
3. Posted by kazz   2008年09月07日 17:07
ご無沙汰しております!
ネット等で通販する場合においても同じで必ずと言って良いほど北海道や沖縄までの送料が高めに設定されているのをよく見かけますからね。
これから冬支度の用意をしなくてはならない時期になってくるだけに,色々なところに心配していかなければなりませんね。
今年の冬はそれでなくとも燃料高による施設野菜農家の生産意欲の現象が顕著に現れてしまいそうですから,今の段階から可能な限り地元での生産もしくはストックの準備をして行かなければ大変な事態になってしまう可能性もあるのではないでしょうか!?
4. Posted by 管理人   2008年09月07日 17:22
kazzさんこんにちは。

この冬は九州でも施設栽培で使用するボイラー燃料代が相当な打撃を農家に与えるでしょうね。

最近若干下げ目になってきた原油。このまま下がってくれれば有り難いんですが・・・。
もしも冬まで高騰が続くとなると離農する人も相当増えるのではないでしょうか。直接的に燃料代だけでなく肥料や資材高もあり、この冬が農業を続けるかどうかのターニングポイントになるのではないかと思います。

地産地消については、地元で生産できるものだけをスーパーや道の駅で販売しておれば良いのなら問題ないのですが、食品工場や漬物メーカーやカット野菜工場など年間を通して大量の青果物を使用する加工業務用を考えると、そういうわけにも行けませんからね。

ましてや世の中完全に地産地消になってしまうと物流会社なども仕事が減ってしまいます。

簡単には行きませんよね。

5. Posted by kazz   2008年09月07日 18:20
そうですね当分の間農産物価格が現状のようなものだとした場合,運賃を含めたコスト上昇は過去に例を見ないレベルまで到達しています。農家サイドで仮に契約栽培を大規模に行ったとしても人件費に阻まれてしまいそうですからね。
ここ数年の農家と消費者の関係を見てみると以前よりも専門の運送業者に委託するケースがかなり多くなって来ているようですから仕事自体は増えてはいるはずなのですがねぇ!
個人単位で出荷していた時期を振り返ってみると
数ヶ月間価格低迷した時にはその年の支払いが出来ない場合も結構あったと聞きます。
要はいつの時代でも悲しいかな必ず誰かが泣きを見てしまう結果がついてまわるものではないのでしょうかね。
6. Posted by 管理人   2008年09月08日 08:21
>いつの時代でも悲しいかな必ず誰かが泣きを見てしまう結果

理想としては誰も泣かない関係、最近ではwin-winの関係なんて言いますが、なかなか現実は厳しいです。

バブルの頃くらいですかね、みんながwinだったのは。その代わりバブル崩壊後にみんなで泣きましたもんね。

契約安定出荷を目指す者にとっては、勝ちも負けもなく、ずっと普通に行ってくれるのが有り難いのですが・・・。まあ無理なことですね。

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