ニュースによると、行政刷新会議いわゆる連日テレビニュースで有名になっている「事業仕分け」、昨日は「マルシェ・ジャポン・プロジェクト(約6億円予算)」(農林水産省)も議題にあがったそうだ。

 事業仕分けの結果は、"民業圧迫"との理由で『廃止』の判定となった。このブログ内で以前書いたが、僕もこの判定には賛成だ。

 僕と仲の良い青果業界や農業界の人たちも、この「マルシェ・ジャポン・プロジェクト」には深く関わっている人が多い。確かに、現場は必死だし汗水たらして、農家と消費者を直接的に結びつけることに成功した事例もたくさん生まれただろう。そういう中でこのプロジェクトに意味や意義を見つけ出した人もたくさんいると思う。

 しかし、実際は、農家ではなくいわゆる流通業者や産地出荷業者やコーディネーター的な活動を営んでいる人たちが現場で販売をしていたり、マルシェ(市場)であるべきなのに、町おこし・村おこし的な活動になっていたり、物産フェアみたいになっている事例が見受けられる。

 これは、農家を募集したにもかかわらず、応募が少なくて仕方なくテントの小間を埋めるために流通業者に声がかかったということもあるだろう。

 元々の農水省によるこのプロジェクトの狙いは、
(1)経済危機対策であること
(2)農水産業の活性化と所得向上
(3)生産者と消費者を直接結びつけることによるマーケティング力の向上
(4)都市に新たな文化と潤いの空間を創造し、地域コミュニティーの活性化
である。
 これを考えると今年の9月から来年の3月までとして、半年間でこのプロジェクトの果たした効果と役割は充分だと思う。

 判定理由にあるように、こういう事業は、本来、国から補助金もらって行うべきものではなく、民間が行うべきものであると思う。費用の全額(1マルシェ当たり上限1億2千万円)を国(税金)から出しておいてどんなに上手く行ったとしても、「成功した!!」とは喜べないだろう。

 農業の機能や役目は多岐にわたるが、最終的には"経済活動"なのだ。ましてや純粋な生産活動ではなく流通にまで手を伸ばした事業ならなおさらのこと、採算が取れない限り成功はない。こういう金に期待していても意味はない。

 この半年間の活動を否定するつもりは全くない。農業を盛り上げるための実験的イベントとして意味があったと思う。

 実際にこのマルシェに関わった人たちからすると、こういう僕みたいな意見を聞くと、「俺たちがどれだけ頑張ったか知らないんだろう?!」「現場でどれだけ、農家と消費者の交流ができたか見てないんだろう?!」「マルシェで農家の喜ぶ笑顔をみたら、そんな冷たい意見は言えないだろう!」と怒られるかもしれない。
 それは、ミクロ的な観点から判断すればその通りだと思う。逆に言えば、税金がかかっているのだから、ある程度の効果がないことには悲しすぎる。

 こういう素晴らしい活動は、民間の力で、採算が取れる様なシステムで、なんとか頑張ろうよ。これが言いたいだけである。